チタンを薄くするためのマルチレイヤーという答え
さらなるボールスピードを求めて、「QUANTUM」シリーズのドライバーで注力されたのが、チタンフェースの反発力を究極とも言えるところまで追求することでした。従来のチタンフェースをさらに薄くすれば、当然、たわみを大きくすることは可能ですが、一方で耐久性の問題もあり、薄さの数値はすでに限界に到達しています。どうすれば、この問題を突破できるのか──。キャロウェイが導き出したのは、フェースのマルチレイヤ?(多層)化でした。
5万9000以上の試作と227万回を超えるシミュレーション
新たに導入された「TRI-FORCEフェース」は、名前のトライという言葉どおり、3層構造となっています。5万9000を超えるフェースデザインと227万回以上に及ぶインパクトシミュレーションを経て完成したものです。ボールのインパクト時に、フェースの打球面には圧力が、そしてフェース裏側には張力がかかります。そこで、ボールを打つ打球面は、従来と同じく圧力に強いチタンを採用し、前作のELYTEシリーズのものより14%も薄肉化。このチタンと張力に強いカーボンファイバーの薄い層を最適な中間素材として選ばれたポリマー素材でできたポリメッシュによって重ねられました。この3層構造により、耐久性を維持しながらチタンフェースをより薄く設計でき、エネルギー伝達効率が高まると同時に、インパクト時のフェースのたわみ量やたわむスピードを高い精度でコントロールできるようになりました。
チタンが薄くなったことで、AI設計による弾道補正効果もさらに向上
フェースにはもちろん、キャロウェイが長年培ってきたAI設計が導入されていますが、「QUANTUM(クアンタム)」のドライバーにおいては、前述のように従来よりもチタン部分が大幅に薄くなったことで、フェースがインパクトでたわみやすくなった分、AI設計によるコントロールポイントがさらに強化され、弾道補正効果もこれまで以上に発揮されるようになりました。特に、フェースのさまざまな場所でボールを打っても、前作のELYTEよりスピン量の増減幅が非常に小さく、最適なスピン量を維持しやすくなっています。例えば、ヒールショットでボールを安全にフェアウェイに置きたいときでも、スピンが増えすぎることなく、ボールの吹き上がりを抑え、飛距離のロスを最小限にしてくれます。
◆◆◆ドライバーのヘッドをそのまま大型化
「QUANTUM ◆◆◆ MAXドライバー」はプロ、上級者用に開発されたモデルですが、ヘッド体積はQUANTUM ◆◆◆ドライバーよりも大きい460cm3となっています。フォルムはQUANTUM ◆◆◆ドライバーをそのまま大きくしたような洋ナシ型で、前作のELYTE ◆◆◆ MAXドライバーの形状を引き継いでいます。飛距離性能と操作性を突き詰められるよう、重量配分の自由度を求めて、クラウンにもソールにもカーボンを使用した360°カーボンシャーシも導入。ロフトは9、10.5度の2種類。アジャスタブルホーゼルも採用しています。ソール後方には、ディスクリート・ウェイトが搭載され、内部の約9gのウェイトと約1gのウェイトの位置を入れ替えることで、ニュートラルバイアス(ヒール約9g/トウ約1g)とフェードバイアス(ヒール約1g/トウ約9g)を選択することができます。なお、ソール前方のウェイトは、約2gとなっています。