フェアウェイウッドとユーティリティの利点を合わせ持つ「APEX UW」が、2023年モデルから約2年を経てのリニューアルとなりました。最新バージョンでは、現在も多くのプロに愛用されている初代(2022年1月発売)のシェイプとステップ・ソールデザインを復活させながら、随所にブラッシュアップも敢行しています。フェースには、Ai 10x FACEを開発した技術を踏襲しつつ、今作に合わせた仕様となっているAi APEX FACEを導入。ヘッド内にはELYTEシリーズのフェアウェイウッドで登場のタングステン・スピードウェーブも搭載し、スキルレベルの高いプレーヤーが好む弾道、スピン量、コントロール性を追求しています。ロフトは、17度、19度、21度、23度の4種類をラインアップ。クラブ長さでは、新たに0.75インチの差をつける設定としており、より飛距離の違いが出るようにもなっています。
フェアウェイウッドとユーティリティの良い部分(フェアウェイウッドは打ち出し角とスピン量、ユーティリティは操作性)を組み合わせたクラブとして開発され、2022年1月に初代、2023年中盤に2代目が発売された「APEX UW」ですが、今回は、現在もスタッフプレーヤーやツアープロが多く使用している初代モデルをブラッシュアップしたスタイルとなりました。ほぼ2022年モデルを踏襲したヘッドシェイプは、操作性の高さを感じさせるコンパクトなもので、ソールには当時初登場となったステップ・ソールデザインも採用。抜群の抜けの良さを発揮します。
フェースには、「Ai APEX FACE」が導入されています。これは、ELYTEシリーズで登場したAi 10x FACEのAPEX UWバージョンとも言えるもので、このモデルのターゲットとなるスキルの高いプレーヤーのリアルなデータを生かしながらAiが設計した最新のフェースです。コントロールポイントが従来のAI設計フェースよりも大幅に増えており、打点位置ごとに最適なスピン、打ち出し角へと補正。優れた強度を持ち、反発性能が高いことで知られるマレージング鋼C300をフェースカップ構造にて採用。驚異のボールスピードを実現しながらも、バラつきの少ない着弾範囲を実現します。
ソール前方には、スクリューウェイト(5g)が搭載されていますが、その両側に2つのビスがあることからもわかるように、ELYTEシリーズのフェアウェイウッドで登場したタングステン・スピードウェーブも内蔵されています。ヘッド内で浮いたようなスタイルで搭載されているもので、フェースのたわみを損なうことなく、トップに近いインパクトであってもしっかりとボールを高く遠くへ打ち出すことを可能にしています。なお、このタングステン・スピードウェーブは、単に重心を低くしてボールの上がりやすさややさしさを求めているものではありません。プロや上級者が求める弾道、スピン、コントロール性を備えるべく、前述のカーボン製クラウンや長めのホーゼルとバランスを取りながら、最適な重量配分を追求したものとなっています。スクリューウェイトは、プレーヤーごとに、さらに好みのフィーリングへと調整できるようにする役割を担っています。
新しい「APEX UW」は前作同様、ロフト17度、19度、21度、23度を用意しています。ただし、前作などでは、2度刻みのロフト差により、距離のピッチがはっきり出にくかった面もあったということで、クラブ長さが変更されています。前作の17度と19度はいずれも41インチでしたが、17度を41.75インチ、19度を41インチに設定。同様に、40.5インチだった21度は40.25インチ、40.0インチだった23度は39.5インチです。つまり、番手間の差は0.75インチずつになっているということになります。